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固定資産管理規程~テンプレートと作成のポイント~

ここでは固定資産管理規程のテンプレートを提示します。

固定資産管理はビジネス側面だけでなく財務会計にも直接的にリンクする領域であり、監査上もIPO進行上も重要なポイントの一つです。

論点として上がらないよう、適切な管理体制を構築しましょう。


第1章 総則


(固定資産会計の目的)

第1条

固定資産管理は、当社が保有する固定資産及び物品の管理について合理的な計画に基づき、その取得、維持、運用、保全処分等に関する適正な現物管理を行い、固定資産投資を適正な範囲内に維持して会社資金の効率化に役立つことを目的とする。


(適用範囲)

第2条

第3条に基づく固定資産及び物品の管理は本規程の定めるところによる。


(固定資産及び物品の定義)

第3条

本規程において固定資産及び物品(以下、「物件」という。)とは、次のものをいう。


(1)有形固定資産

建物、構築物、機械及び装置、車両及び運搬具、工具器具及び備品、土地、建設仮勘定


(2)無形固定資産

ソフトウェア、借地権、商標権など


(3)投資その他の資産等

投資有価証券、子会社株式、関係会社株式、長期貸付金、差入敷金保証金など



~作成のポイント~
自社が管理する有形固定資産、無形固定資産、投資その他の資産について記載しましょう。


第2章 固定資産管理


(管理の原則)

第4条

物件は、常に良好な状態を維持するとともに、経済性に留意し、有効適切に運用しなければならない。


(管掌)

第5条

管理責任者は、「業務分掌規程」に定める固定資産管理業務責任者がその任にあたり、物件の統括管理を行う。但し、営業資産等については各部門の責任者と共同で管理を行う。


2.使用責任者は、組織単位の責任者がその任にあたり物件の管理を行う。



~作成のポイント~
経理部や経理部など、部署を直接管掌として指定すると、規程のメンテナンスが煩雑になるので、間接的に指名するようにしましょう。
自社の状況にあわせて適切にカスタマイズしてください。


(取扱業務)

第6条

管理責任者は次の各号により物件を管理する。


(1)管理責任者

「固定資産台帳」、その他管理責任者が必要と認める管理台帳(以下、「固定資産台帳等」という。)により、物件の出納、管理の状況を明からにすること。

定期的に保管、使用状況を調査、確認すること。


(2)使用責任者

火災、盗難、紛失、破損との事故防止及び必要と認める処理を講ずること。

不要となった物件については、速やかに管理責任者に報告し、返納、破棄等の処置を講ずること。



~作成のポイント~
通常は、経理部門や総務部門が(会計側面的な)管理責任を負い、実際に固定資産を使用する部門が現物管理を含む使用責任を負う形になります。
自社の状況にあわせて適切にカスタマイズしてください。


(管理)

第7条

管理責任者は、必要に応じて使用責任者に対し、その所有物件の出納、保管及び使用状況の調査、事故防止及び不要物件の処理等について指示するとともに随時保管及び使用状況を調査することができる。


2.使用責任者は、土地、建物、構築物、車両等について直接管理を行い、その他の物件については前条に基づき管理を行う。


3.使用責任者が直接管理する固定資産に関しては、その物件の出納、保管及び使用状況の調査を行い適正な管理を行わなければならない。


第3章 固定資産会計



~作成のポイント~
以下は、会計側面での管理について定めた項になります。
固定資産管理に必要な情報が、管理責任者に集まらないのはよくある事です。
必ず使用責任者に、各種報告の義務があるとし、報告から計上までのフローを構築するようにしましょう。
規程もそうですし、フローの構築が最重要です。


(固定資産会計責任者とその責任)

第8条

固定資産管理業務責任者(管理責任者)を固定資産会計責任者とする。


2.管理責任者は第1条の目的を達成する責任を持つ。


3.管理責任者は保有する固定資産の種類・規格等の別に固定資産台帳等を作成し、それぞれ取得から売却あるいは廃棄までの継続記録を行う。


4.管理責任者は、固定資産管理を行う担当者を指名する事ができる。


(取得)

第9条

物件を取得したときは、次の各号により処理しなければならない。


(1)物件を新規で取得するときは、別に定める「決裁権限規程」に従って決裁を受けなければならない。


(2)物件を取得したときは、管理責任者は固定資産台帳等に登録する。


(3)その他の備品等を取得したときは、使用責任者は関係書類等を管理責任者に提出する。



~作成のポイント~
経理業務の話になりますが、固定資産を取得した際には、大体において請求書ベースで固定資産計上がされるのが一般的です。
ただ、請求書には丸っとした金額のみが計上されているだけで、詳細が書いていない場合が多く、問題があります。
こうなると、建物部分と工具器具備品部分が混ざるなど、実際の会計処理に不都合が生じる場合が発生し得ます。
規程にここまで盛り込むのはやり過ぎになるので記載不要ですが、実際のフロー構築では会計科目がきちんと識別できるような請求書にしてもらうか、バックデータを調えるようしてもらうか、対応する必要があります。


(価額)

第10条

取得価額の算定は、原則として購入代価または製造原価に次の付随費用を加算した額とする。


(1)仲介手数料

(2)登記料

(3)取得に要する諸租税公課

(4)設計管理料

(5)家屋改修費

(6)機械修理費

(7)運搬費

(8)その他取得に際し特に要した諸掛金


(紛失)

第11条

使用責任者は、所管物件について紛失、破損の事故を発見したときは、速やかに管理責任者に報告しなければならない。


2.管理責任者は、前項の報告をうけたときは、速やかに調査するとともに除籍または修理の処理を講じ業務上の発生、損害の増大等を防止するよう努めなければならない。


3.紛失または破損が使用者の故意もしくは過失によるものであるときは、原則として弁償させることがある。


(増設・改良)

第12条

物件の増設、改良または修理しようとするときは、別に定める「決裁権限規程」に従って決裁を受けなければならない。但し、軽微なものについては、図面その他関係書類を省略することができる。


2.増設、改良または修理したときは、使用責任者は、図面その他の関係書類を管理責任者に提出しなければならない。


(寄贈、売却、破棄)

第13条

物件を寄贈、売却または破棄するときは、別に定める「決裁権限規程」に従って決裁を受けなければならない。


2.管理責任者は物件を寄贈、売却または破棄したときは固定資産台帳等に所要事項を記入し、除籍の処理をしなければならない。また、使用責任者に通知し所要事項の処理をしなければならない。


(交換、受贈)

第14条

物件を交換し、また受贈しようとするときは、別に定める「決裁権限規程」に従って決裁を受けなければならない。


2.交換払出しをしたときは、管理責任者は、固定資産管理台帳等に所有事項を記入して除籍しなければならない。


(移管)

第15条

物件を他の管理単位に移管しようとするときは、管理責任者に事前連絡を入れること。


2.管理責任者は当該物品を移管後、固定資産管理台帳等に反映させること


(賃借)

第16条

物件を賃借するときは、別に定める「決裁権限規程」に従って決裁を受けなければならない。


2.使用責任者は、物件を賃借したとき、賃借物件に必要事項を表示し使用者に引き渡すものとする。


3.管理責任者は、前項の処理にあたり、固定資産管理台帳等に必要事項を記入し、管理しなければならない。


(貸与)

第17条

物件を貸し出すときは、別に定める「決裁権限規程」に従って決裁を受けなければならない。



~作成のポイント~
紛失、増設、改良、寄贈、売却、破棄、交換、受贈、移管は全て、何かしらの会計処理が発生し得ます。
また、賃借や貸与も、その条件次第では会計処理が発生し得ます。
必ず、ルールを設定し運用するようにしましょう。


(現品調査)

第18条

管理責任者は、使用責任者の協力を得て、毎会計年度末及び必要のある場合は、現品調査ないしは実地調査を行わなければならない。ただし、管理責任者は、使用責任者に現品調査ないしは実地調査を委託することができる。


2.現品調査の結果、各台帳との差異が生じたときは、その原因を調査、調整をしなければならない。



~作成のポイント~
現品調査、いわゆる棚卸ですが、極めて重要な業務の一つです。
明確に規程として定め、実施するようにしましょう。
歴史の長い会社ですと、帳簿にはあるけれど現物が無い固定資産とか、またその逆とか、普通にあったりします。


第4章 その他


(改廃)

第19条

本規程は、取締役会決議により、改廃する。


附則


本規程は、YYYY年MM月DD日より実施する。


以上

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