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(IPO関連用語解説)債務超過とは

経済系のニュース記事を読んでいるとチラホラ登場する用語に「債務超過」というものがあります。

倒産しそうな危険な状態、という風なイメージを抱かれがちな言葉ですが、どのような意味なのでしょうか?

ここでは債務超過について、用語解説していきます。


債務超過とは


会社の経営状態を示す決算書にはB/S(貸借対照表)というものがあります。


この内、右側の下の部分にある項目、「純資産の部」、ここがマイナスの状態の事を債務超過と言います。

(負債の総額が資産の総額を超える状態。)



P/L(損益計算書)の最終利益(税引後当期純利益)が赤字の場合、繰越利益剰余金に赤字分、マイナスチャージされていくため、純資産の部の金額が減少していきます。

つまり、赤字が続くと、債務超過リスクは高まりますし、解消も難しくなります。


あくまでも理論的な話ですが、全ての資産を等価で売却出来たとしても、全ての負債を支払いきれない状態です。

そのため、債務超過が続けば会社の存続は困難であるとされています。


それでは、債務超過の状態は本当に望ましくない状況なのでしょうか?


Cashがあれば倒産はしない


結論から言うと、Cash残高が十分なら、倒産はしません。


結構、勘違いが多いのですが、赤字がいくら続いても、債務者に支払うべきお金があるならば倒産はしないのです。


ベンチャー企業ですと、成長を優先して事業投資を行い、赤字を掘る場合が珍しくありません。

そのため、純資産の部の数字はどんどん悪化し、Cashも減っていく(バーンする)のですが、当然手当をします。


どのような手当を行うのか?というと、エクイティでの調達、つまり投資家から追加の資金調達を行い、資本増強を行うのです。

大抵の場合、債務超過に陥っていても、解消できる位の増強が行われます。


なお、デットでの調達、つまり金融機関からの融資は、債務超過の状態ですと非常に難易度が高まります。

通常、エクイティでの調達と被せて、デットの調達も行い、不足分を補うと共に、ダイリューション影響を薄めます。


債務超過とIPO


IPOへの影響ですが、当然ですが非常に難易度があがります。


JASDAQの場合、純資産が形式基準に入っているため、債務超過の状態ですとIPOができません。

マザーズも、IPOができないわけでは無いですが、そうそう簡単ではありません(事例はあります)。


そのため、IPO時にはB/Sの数字バランスも整えて上場審査に臨むわけです。


なお、証券取引所のHPを見てみると、上場廃止の猶予期間入り銘柄の一覧を確認する事ができます。

債務超過が続くと、上場廃止につながります。


 

本用語解説は、IPO実務上の観点での記載であり、投資観点での記載は行っておりません。

同様に、情報の提供を目的としたものであり、金融商品の勧誘を目的としたものではありません。

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